【建築の見積書の見方 その1.仮設・設備】

「見積書が届いたけど、見方が分からない」

記載内容には聞きなれない言葉があって、理解が難しいですよね。


「解りやすいように」

「要望に沿った内容になっているか」

見積書は上記を基本に、心を込めて作成しています。

分からない項目については、担当者に聞いて納得の工事にしましょう。


お打合せで商品が決まっている場合は、

名称や品番、数量がしっかり記載されていることを確認しましょう。


【見積書について】

下記の項目を、工事の合わせて割り振り、記載しています。

材料費 → 工事を行うための材料費

施工費 → 工事を行うための手間。職人さんに支払うお金です。

諸経費 → デザイン費、手配や段取りの庶務費、現場管理費、交通費、会社利益等が含まれます。


全体を通しては

3(材料費):3(施工費):2~4(諸経費)

と言われています。

工事の内容によって、割合は変化します。


【記載方法・項目について】

1.工事を行う順番に合わせて、業種毎に記載する方法

2.工事の内容、場所毎に記載する方法


ここでは、内部の工事にまつわる内容をピックアップして解説を行います。


<仮設工事>

:工事を行う前の、各業者が共通で使用する設備です。

 共通仮設工事と表現することもあります。

・仮囲い工事 

:工事現場を区切るための仮囲い。

 現場の立ち入りや、粉塵の飛散抑制の役割があります。

・墨出し

:壁の位置や扉の位置を、実際の寸法通りに床に記していきます。

 工事を行う際の生命線になります。

・養生費

:工事内容以外の部分にキズが付かないようにする養生

・足場設置費

:外部や内部で高所作業を行うための、足場を設置します。

 必要に応じて、足場の組み換え(盛り替え)を行います。

・発生材処分費

:工事で使用する材料を加工した際に出る、ゴミの処分です。


<解体工事>

:工事の内容を達成するための、解体を行う工事です。

 面積や体積、物の名称で、○○解体費で記載されます。

 粉塵対策やゴミを運搬する際の通路がキズ付かないように

 養生費を別で計上することがあります。

・搬送費

:ゴミを運ぶための、道具や労務の費用です。

・産廃処分費

:解体で発生したゴミを処分するための費用です。


<電気工事>

:分電盤、照明、スイッチ(SW)、コンセントなどを設置する工事です。

・配線工事

:表装を仕上げる前に、電気ケーブルを壁や天井、床の中に仕込みます。

 配線は打ち合わせで決めた位置に合わせて行います。

・○○取付設置費

:照明やスイッチ、コンセントを取り付けるための費用です。

 労務(作業)費のみの場合と材料や商材を含んだ費用の場合があります。

 記載内容をしっかりチェックしましょう。


※電気の契約電力は使用する電化製品の数によっても適正があります。

 後から変更することも可能な事も多いですが、変更が難しい場合もあります。

 エアコン、ドライヤー、電子レンジが使用電力が大きいです。

 あらかじめ、担当者と相談してみましょう。


<ガス工事>

:コンロや給湯器で使用するガスに関わる工事です。

 プロパンガスと都市ガスでは、使用する器具が異なります。

 ガスの種類を確認しておきましょう。

・配管工事

:表装を仕上げる前に、ガス管を壁や床の中に仕込みます。

 配管は打ち合わせで決めた位置に合わせて行います。

・○○取付設置費

:コンロや給湯器を取り付けるための費用です。

 労務(作業)費のみの場合と材料や商材を含んだ費用の場合があります。

 記載内容をしっかりチェックしましょう。


<衛生設備工事>

:キッチン、トイレ、お風呂、洗面台、洗濯パン等々、水を使用する場所を行う工事です。

 給水であれば、水量や水圧の確認、

 排水であれば、管の勾配を確認しましょう。

 勾配が小さかったり、経路が複雑であると詰まりや水漏れの原因となります。

・配管工事

:表装を仕上げる前に、給水管、給湯管、排水管を壁や床の中に仕込みます。

 配管は打ち合わせで決めた位置と取り付ける器具の形状に合わせて行います。

・○○取付設置費

:水を使用する周辺の部材を取り付けるための費用です。

 労務(作業)費のみの場合と材料や商材を含んだ費用の場合があります。

 記載内容をしっかりチェックしましょう。


<空調設備工事>

:換気扇やエアコンなどの空気に関わる工事です。

 経路の長さや複雑さ、管の太さによっても換気性能は変わります。

 風量が足りない場合は、換気器具を増やすなどの対策が必要です。

・配管工事

:表装を仕上げる前に、ダクト管を天井や壁に仕込みます。

 配管は打ち合わせで決めた位置と取り付ける器具の形状に合わせて行います。

・エアコン工事

:室内機と室外機を冷媒管や電線で繋いで使用します。

 そのため、設置する位置は検討が必要です。

 また、室内機に付着した結露をドレン管にて排出します。

 液体ですので、上から下に流れるように配管をしましょう。


合わせてご覧いただくと、お打合せがスムーズに進められると思います。 

【リフォームの準備とお打合せ】

【リノベーションでのレイアウト注意点】   

【建築の見積書の見方 その2.大工・軽鉄工事】 

【建築の見積書の見方 その3.表装~美装】

 ぜひご参考いただければと思います。 


各種注意点も合わせて記載しているつもりではありますが、

不明点などありましたら、ご質問いただければと思います。


興味を持っていただきまして、ありがとうございました。

良かったらHPにも遊びにきてください。 

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